第31回「価値観が異なる人と共に生きるには」開催レポート+アンケート返信

■第31回福岡哲学カフェ開催しました。

 

こんにちは。運営のハナイです。

 

昨年の11月以来のブログアップです。メリークリスマス。あけましておめでとうございます。ハッピーバレンタイン。すみません。お久しぶりです。

 

2017年最初の哲学カフェを2月19日(日)に開催しました。
テーマは「価値観の異なる人と共に生きるには?」

申し込みは21名、当日の参加者は合計14名で、そのうち男性6名、女性8名、初参加7名でした。

 

■今月のホワイトボード

福岡哲学カフェでは対話を始める前と終わった後で、その時点でのテーマに対する考えを記入してもらってます。これは対話の前後で自分の考えがどう変化したかを確認、実感しやすくするためのプログラムとして設けてます。

 

画像は対話前の考え。

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これを元に対話をし、最後にもう一度別の紙に同じように考えを書いてもらいます。

今月は対話前のものしか画像に収めていませんが、次回からは始まる前と終わった後両方の画像をアップしようと思います。色んな考えがあるのはもちろん、様々な文体が目で見えることで参加者さんの個性も見えて楽しいですね!

枚数が参加人数分ないのはパスした方もいるためです。福岡哲学カフェでは聞くだけの参加も大歓迎なので、気軽にパスしてください!

 

 ■アンケートへの返信

哲学カフェに参加いただいた方に匿名でのアンケート回答をお願いしています。
頂いたアンケートから今回の感想、批判、要望について可能な範囲でお応えしたいと思います。


(アンケ1)「参加して楽しめた、特に良かった、という点があればご自由にお書きください」

 

 (回答1)発言がしやすかった所と懇親会があるのが特に良かったです。

 

(回答2)新しく参加した人が多かったので、ちょっと知ったような風に振る舞えて、気持ち的に楽でした。
前回初めて参加したので、今回は気持ち的に楽でした。それは良かった点です。でも逆にそれが新鮮味に欠けてしまって、次回また新鮮な気持ちで臨みたいと思います。

 

(回答3)自分のプロフィールを言わなくて良い。傾聴のみでも良い。良し悪しが指摘されない。

 

(回答4)単純に、話せて 聞けて ということが楽しかったです

 

(回答5)皆さんが、落ち着いて、ゆっくり考えながら話をされている姿が、とても良かったです

 

(回答6)空気を読まなくていい、当たり前だと思われる事でも話していい、うまく話す必要はないなどのルールが最初に発表されて、発言のハードルがグッと下がってよかったです。

 

(アンケ2)「参加して楽しめなかった、改善してほしい、という点があればご自由にお書きください」

 

(回答1)テーマがかなり幅広いと感じたからか(身近な他人との価値観の違い、宗教の違い、アメリカの分断とか)、話の主題がぼんやりしてしまった気がした点。

 

(運営)なるほど。今回もかなり幅が広がりました。福岡哲学カフェでは話の中で論点を限定せずに参加者それぞれの考え方や捉え方を混在させた上(一人一人それぞれの思索を対話から排除しない)で対話を試みるということをやっています。テーマをもとに切り口や問いが収束していくのではなく、広がっていくことは哲学カフェでの対話の仕方の特徴なのかもしれないです。でも、確かに広がるばかりだとただモヤモヤが膨らんでいくだけで、ちょっと楽しみにくいかもしれないですね。例えば対話の後半で今までの話を踏まえた上での問い直しなど収束させるステップを積極的に組み込んでみることもできるかもしれません。検討してみます。ありがとうございます。

 

(回答2) 今回初めて参加した方の人数が多く、常連の方の欠席が多いと聞いたので、次回の人数が気になります。1人1人が発言できる機会が少なくなってしまうと、退屈に感じたり、発言できない事をストレスに感じるかも知れないと考えると、前回カフェでやった時のように2つのグループを作ってしまうのも良いと思います。

 

(運営)そうですね。常連と言ってはみてもやはりその月でまちまちなので、どのくらいの人数になるか、どういったメンバーになるかは運営も当日になってみないとわからないです。ただし、哲学カフェはサークルなんかとは違って固定メンバーではなくその月ごとの様々な人の集まりで活動しています。同じプログラムでやっていても、参加者の面々によって雰囲気も対話も変わっていくのでその変化の具合も一つ楽しんでいただけたらと思います。

 

人数規模についての指摘はおっしゃる通りですね。対話の人数が多くなればなるほど、必然的に一人一人が話すことができる時間は減っていきます。発言する機会が少ないと物足りなく感じてしまうかもしれないですね。いっぽうで多人数対話のメリットもまたあると考えていて、一つはより幅広い多様な意見が出ること。もう一つが人数が多くなることで参加者のパワーバランスが取りやすくなるのでは、と考えています。例えば、少し嫌な言い方ですが、コミュニケーション的に我が強すぎる人(そんな人めっっっったに来ないですが)がいると、その人をまじえて少人数で対話を行うとその人が場を支配するということが起きやすくなるかも、と考えています。声の大きさ(語気の強さ)で話が決められてしまうというか。
それが多人数対話になることで一人一人の個性が良い意味で埋没することで、より対話という言語活動に集中できるかなと。

しかしやはり人数規模については多いも少ないも一長一短ですね。特に、人が多すぎる、という事態になると対話が成立しなくなることも考えられますしそういう時はテーブルを分けるなど対応をしたいと思います。ありがとうございました。

 

(回答3)特にはない
今回は初参加者が多かったと聞いたのですが、幸いだったと思いました。なぜなら、常連さんが多かったら、流も知ってて発言も多かったのかも、いつものパターンだったら圧倒されていたかも?と、かんじかたから。 始めに、ルールの説明があって親切な印象でした

 

(運営)ありがとうございます。確かに今回はいつもよりゆったりとした流れで対話が進みましたね。仮にリピーターが多いと初参加の方が圧倒されるほど早く進むかと言ったら、どうだろう?という感じですね。もちろん初めての人よりも二回目三回目の人のほうが話しやすくなると思いますが、対話の勢いとか雰囲気はその月ごとによるかもしれないです。テーマとか、あとは本当にその日の流れの早さというか。常連といっても福岡哲学カフェでは顔見知りの身内同士でバンバン話を進めるといったような身内ノリはしないようには強く意識しているつもりです。また現状、参加者の方々もそういったアットホームさを強く求めている方はいません。初参加の方、参加回数の少ない方がそれを理由に疎外感や居づらさを感じないように努めていますので、安心ください。

 

(回答4)話される音量が小さいので聞こえない
しょうがないと思いつつ、聞き取れないことによって反応できないことが残念(音量上げてくださいとお願いするのもなんだかなと思ったので、、)

 

(運営)そうですね。声の音量はそれぞれ個人の特徴や事情によるところもあるので無理に大きく話してください、とはたしかに言いにくいです。また使っている会場の広さ、特に天井の高さもあって声が響きにくいということもあります。すみません。マイクなんかも施設の規定で使えないことになっていますし。テーブル配置を変えるとかもありますが、根本的な解決策は会場を変更するしかないのかなと思っています。もしどなたか良い会場があれば教えていただきたいです…。

 

(回答5)意見交換に入る前時間が、もう少しタイトになってもいいかな、と思いました。

 

(運営)ふんふん。そうですね。「哲学カフェの説明」→「きまり確認」→「自己紹介」など対話に入る前にいくつもプログラムを設けているのでちょっとそこで時間をくっています。ただ、ある程度対話の前に時間を使ってイベントの説明と確認を繰り返すことにも理由があります。それは不特定多数の対話が難しいことだという前提があるためです。特にその日初めてあった様々な人たちが自分の考えや思い、価値観を安心して表現できるには場の安全作りのために様々な説明や意識作りをきちんと行わなくてはならないと考えています。哲学カフェに来て、自分の考えを勇気を出して話したのに他の人に全否定されたり馬鹿にされたりして傷つくようなことがあっては絶対にいけないと思っています。そういうことを起こさないためにも安全のために説明の時間を設けさせてもらっています。

でも、出来るだけ削れる無駄なところは削って早くメインの対話に移れるように頑張りますね。せっかく対話を目当てに来たんだから、時間いっぱいたくさん話したいですもんね!

 


皆さん今月も哲学カフェ参加、アンケート回答ありがとうございました!
福岡哲学カフェは毎月第三日曜日に開催していて、次回は3月19日テーマは「働くとは」です。
それではー